インフルエンザ対抗マスク(?)
かかってきなさい

新型インフルエンザたけなわですね。

拾い画像より。おそらくメキシコ。

これを書いている2009年5月現在、花粉症のシーズンは終わりましたが、インフルエンザのおかげでマスクをしている人がちらほら。風邪はno thank youですが、マスク人口が多いのはマニアにとっては僥倖です。きっと冬になったら、誰も彼もマスクを着けるようになるのではないでしょうか。

そんなわけで今回は、新型インフルエンザにちなんだマスクを作ってみました。
あくまでもシャレですので、本気になさらぬよう。

インフルエンザ対抗マスク(?)

菌を通さず空気は通す。そんな素材があれば理想です。
そこで目をつけたのが防水透湿素材
水分子も漏らさぬ機能性繊維なら、菌も通さないのではと。

防水透湿素材といえばゴアテックス
さっそくネットで調べてみましたが、ゴアテックスはそれを使った製品の製法とセットでライセンスされているようで、生地だけではほとんど手に入りません。わずかに補修用パーツとして、米軍の放出品(テントの補修用)やアウトドアショップで小さい素片が売っているだけです。テント用だとゴワゴワしてそうですし、迷彩柄というのもマスクには怪しすぎます(笑)。いっぽうアウトドアショップで売っているやつはサイズが20cm×20cmが最大で、マスクには少し足りません。

そこでチョイスしたのが防水透湿素材のもう一方の雄、東レのエントラントです。

ゴアテックスほどの性能はないようですが、レインコートの表地としてよく使われています。レインコートマニアの私も1着持ってます。確かに「ビニール合羽」と違ってムレません。

こいつは生地だけで売ってることがわかりました。さっそくネット通販で購入。
145cm幅のを50cm買って、送料込み1,775円でした。
機能性素材だけあってちょっと高いです。

今回購入した生地。各色ありましたが、メキシコのマスクになぞらえて青緑色をチョイス。手術着なんかを連想させる色ですね。
生地の拡大図。表はナイロンの傘、裏地はゴム引きのような感触。薄手で加工も楽そうです。

さっそく製作に取りかかります。
形はこれまでさんざん作ったプリーツ型です。
今回はお手軽にするためパッドは入れませんでした。そのかわり小細工を2つほど。

手順はいつもの通りです。

表地と裏地を合わせたらまず四隅を仮止め。
裏地はいつもの綿ジャージです。
しつけ縫いします。糸が白だと目立つので、本縫いは別の色にします。
小細工その1、鼻の下にセカンドワイヤーを入れます。拘束感を増すためのアイテムです。糸は青緑がなかったので濃いグレーで代用。
プリーツを寄せます。写真だとデニム生地みたいに見えますが、もう少し化繊っぽい光沢があります。
ふちどりテープも似たような色のを探しました。
耳ゴムを付けて両サイドをふちどりしたら、あとは上下辺です。上辺にはワイヤーを封入します。
左右→上下の順に縫うと隅はこうなります。裁縫はなかなか上手くなりません。
というわけで完成です。上下丈がこれまでのより小さく、細長い形です。
裏はこんな感じです。裏地は薄い水色。表地とのマッチングもなかなかいいです。
小細工その2。下辺中央にフックを付けました。

フックを付けたのは「あごひも」を付けるためです。

プリーツマスクは一般的に、上辺はノーズワイヤーでフィットしますが、下辺とあごとの関係はフリーです。前回までトライしていた「あごパッド」はこの解決策の一つですが、もっと簡単に作れる方法で、あごに密着させることは出来ないかと考えた結果です。

まずノーズワイヤーでマスク全体を上へ引っぱり、あごひも(ゴム)でプリーツを下へも広げようという作戦です。鼻の下にはセカンドワイヤーが入っており、ノーズワイヤーとサンドイッチする形で、鼻周りの息苦しさを高めます。うーんマニアック。

今回のマスクの構造図。

で、実際に着けてみると…(この瞬間がたまらないですね)

装着写真。へんな加工ですみません。

あごひも、大成功!!

こんもり膨らんだプリーツマスクのふちが喉元に密着しています。あご部分からの空気漏れはほとんどありません。今回はプリーツの段数を増やして、装着した時の「膨らみ」を大きくとりました。その「カップの深い」マスク全体が顔に密着し、そのふちがぴったりフィットしています。とにかく着けていて安心感があります。これなら無理して立体マスクを仕立てなくても、じゅうぶん「立体」です。

本題の「防水透湿素材」の効き目については、普通の人のマスクに対する感覚でいうと、通気性はないに等しいです(笑)。それどころかマスクの内側が呼気でしっとりしてくる速さが、サテンプリーツマスクなどより速いかも(笑)。適度に保湿される感覚はガーゼマスク好きには嬉しいです。マスクは体になじんできてからの感触が大事ですからね。ゴムやビニールのような素材は、意外というべきかマスクの中に湿気がこもってくれないのです。

こいつは完全な「ゴム引き布」よりは通気性はあるらしく、息苦しさ・保湿性・実用性のバランスはこれまで作ったマスクの中で最高です。呼気の何割かはノーズワイヤーのすき間から漏れているので、四辺とはいわないまでも、上下辺にだけでもパッドを付ければ、この生地を通る割合が高まり拘束感もアップするでしょう。

あと、セカンドワイヤーの効果はまあまあです。たえず鼻の下を押さえつけている感触なので、ある意味ずっと「鼻が詰まった」感じに似ています。ここは好みが分かれるところでしょうか。副次的なメリットとしては、呼気に合わせてマスクが膨らんだりしぼんだりする「動き」を抑えてくれることです。外出用のマスクには有効ですね。(あまり「動く」マスクを通勤電車などで着けていると、いかにも怪しそうなので)

というわけで、インフルエンザが大流行したらこれ着けて通勤電車デビューです。
かかってきなさい!

…と、ここまで書いた後で調べたら、インフルエンザウィルスって水分子より小さいんですね。それどころか生地の孔よりぜんぜん小さい(笑)。なーんだこれじゃウィルス素通しじゃん。

いろんなものの大きさ比較。エントラントの穴のサイズは不明だったので、かわりにゴアテックスを載せてみました。ウィルス、かるく通っちゃいますね。

「インフルエンザの防御にマスクなんか効かねえよ」という発言もちらほら耳にしますが、なんか分るような気がします。とはいえウィルスは単体で飛んでるばかりでなく、チリや唾にくっついて舞ったりするでしょうから、そういう意味では効果はあるんでしょうね。

当てガーゼはいつもこれを使っています。畳んだサイズで10cm×7.5cmのガーゼが12枚入り。普通はこれを1枚、そのままの大きさで当てガーゼにするのでしょうが、私は広げて10cm×15cmにして、4つ重ねます。これ以外の商品では、マスクに使えそうなサイズはなかなかありません。以前、大きなガーゼを縫って作ってみたこともありましたが、みすぼらしいボロ雑巾みたいになってしまったのでやめました(笑)。

次回はこれのパッド付を作ります。
市販のマスクでもここまで高機能のはないでしょう。(えっへん)

2009.5.18

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