マルチリンク・マルチワイヤーマスク
プリーツマスクのラスボス

新型インフルエンザ騒動も一段落しつつある今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。

今回は、前回予告しました通り、インフルエンザ対抗マスクの発展型を作ってみました。
目標とするところはプリーツマスクで得られる究極の拘束感です。
わが技術陣が持てる総力を余すところなく投入しました(笑)。

さっそく、機能をご紹介します。

  1. ワイヤーをプリーツ全段に装備
    上下端のほか、鼻の「峰」・鼻の下・唇の下・あごの4本を追加し、当てガーゼを押さえつけます。

  2. 通常の耳ひものほか、
    プリーツの上下を引っぱるひもを追加
    プリーツが常に全開の状態で顔に密着させます。

  3. 定番の綿入りパッド上下に装備
    ふちからの空気漏れを抑えるとともに圧迫感を与え、拘束感を高めます。
マルチリンク・マルチワイヤーマスク
(予想図)

車のサスペンションで「マルチリンク形式」というのがあります。旧来の形式に比べ、ホイールの位置決めをする軸を増やし、車体とホイールの相対位置の自由度を高めることにより、より良い乗り心地と安定性を狙う形式です。これにヒントを得(ちょっとだけウソ)、6軸で顔に密着させるこのマスクを「マルチリンク」と称してみました(笑)。

また「マルチワイヤー」については、掲示板でpepeさんからヒントをいただきました。

まさに物量作戦といった感じですね。戦艦大和並みの大鑑巨砲主義(笑)。

なお素材は前回と同じく、東レのエントラントです。
裏地はこれまでの綿ジャージに代わり白サテン。

そうそう、今回立てたもうひとつのテーマは「生地をどこまで薄くできるか」です。
生地を厚くすれば通気性が減るとともにマスク自体の重量で拘束感が高まるのですが、
針が通りにくくなるため生産効率(?)が落ちるし、どうせ当てガーゼを入れるので、薄くしても拘束感を保てるかどうかを試作してみる狙いがありました。

今回は表地に合った糸、縁取りテーブ、ゴムひもを見つけることができました。縁取りテープは綿入りパッドに対応できる45mm幅です。こんな変わった色の生地ですが、それに合う小物も入手できるのがすばらしいです。

作り方はこれまで製作した数々のマスクの応用です。
今回特徴的なところだけさくっとご紹介。

ワイヤーは計6本。うち4本がプリーツの「谷」に封入されます。もはやマスクとは思えない金属の量(笑)。
プリーツの「谷」4カ所に、ワイヤーを封入する「しろ」を縫っていきます。手前の切り口はワイヤーを入れてから本縫いするので、この段階ではしつけ縫いのみ。
ワイヤーポケットを裏側から見るとこんな感じ。白サテンの光沢が綺麗ですね。
上下端の綿入りパッド。長めに作って縫い付けてから端を切り落とします。
最後に、左右に縁取りテープを縫いつつ、耳ひもを取付けて完成。
裏面。上下辺の各中央にフックを縫い付けてあります。ちょっと曲がってしまいました。

というわけで、できあがり。

特徴的な色に目を奪われがちで前作との違いがわかりにくいですが、よく見ると各部が強化されているのがおわかりでしょうか。
ひもを装着すると裏面はこんなです。耳ひもは互いに結んで、その輪に頭に回した黒いゴムをくぐすようにしました。ちょっとやっつけ仕事ですね。

いざ試着!

マルチリンクの効果抜群!
プリーツマスクは普通、ノーズワイヤーを密着させると「山」が尖りすぎてそこから空気が漏れやすいのですが、さすがに顔から浮く事なく密着します!ノーズパッドをより強く押し当てる効果もあるようで、パッドが鼻から目元にかけてビターッと貼り付いている感触が常に味わえます。これは大正解!
逆に、効果がありすぎて、あまり頭のほうへ強く引っぱるとアイマスクになってしまう(笑)。加減が必要です。

またマルチワイヤーも威力を発揮してます。これぐらい通気性の悪い構造だと、息をするたびにマスクがポコポコふくらみがちですが、ビシッと形状を保ち、当てガーゼが密着してます。これも大正解ですね。作るのがちょっと手間ですが、それだけの甲斐はありました。

欠点はほとんどないのですが、強いて言えば装着がめんどくさいこと(笑)。まず耳に掛け、プリーツを開き、あごひもを縛り、頭の上からゴムを引いてゆわえる、たかがマスクを着けるのにこれだけの手間がかかります。外出用には不向きな構造ですね(笑)。

ちなみにこの6軸で押さえる構造は、偶然にもガスマスクと一緒でした。どうりで拘束感がすばらしいわけです。

というわけで、今回こそは究極と呼べる(?)プリーツマスクが完成しました。
当初心配した「薄さ」も問題なしです。
(ガーゼマスクに換算して5枚ぐらいの当てガーゼを詰めています。息苦しさがたまらんです。)

しばらくこれで遊んでみようと思います。

2009.5.31

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