ウォーキング用 拘束防水マスク3
改良レポート

こちらで紹介した拘束防水マスク3、日々のウォーキングに大活躍してます。制作してから早4ヶ月、これを装着して歩いた距離は250km以上に及びます。われながら惚れ惚れとする出来で、適度な息苦しさ(かなりヘビー)と包まれ感がたまりません(^^)。

拘束防水マスク3 (2009.12 制作)

構造的に改良すべき点はほぼ無いのですが、より素晴しい着用感は得られないだろうかと欲が出てきました。それを実行したのが今回のレポートです。いわば不具合の改修(リコール)ではなく、改造(チューニング)だとご理解いただけるとありがたいです。

というわけで以下、改造点をご紹介します。
多くは変態ウォーキング日記でご紹介した内容で、そのまとめです。


1. 縫合部の「目張り」

このマスクは「超立体マスク」のように、左右対称で切り出した布を鼻筋で縫い合わせた構造です。したがって中央に縫い目があります。

縫い合わせ部分。裏から見たところです。

これを着けてウォーキングしているうちに心肺機能が鍛えられたのか、いつの間にか競歩や軽いジョギングぐらいのペースで歩けるようになりました。マゾフェチとしてはもっと息苦しくしたいところです。裏面はゴム引き布で通気性はないので、空気はこの縫い目から漏れるようです。そこで目張りすることにしました。

使うのはこれ、手芸店で売っている「ナイロンの補修シート」(クロバー製)です。レインコートに開けてしまった穴を塞ぐためのもので、30cm×7cmのナイロンが粘着テープになっています。

材質はセロハンテープや工作用ビニールテープよりしなやかなです。顔に当たる部分に貼るわけですからソフトなほうがいいですね。また水や湿気に晒される部分に使うことを想定してあるのが心強いです。

粘着力はかなり強力です。一度貼ってはがそうとしたら、ゴム引き布のゴムまで一緒に剥がれそうでした(^^;)

というわけで貼ってみました。

曲面に貼るのは難しいですね。

同色系でわかりにくいですが、すき間をぴっちり塞ぎました。
目張り効果は抜群。かなり息苦しくなり、競歩やジョギングなんてとても無理、という感じです。マスクをうまく装着しすぎると窒息の危険を感じるほど(笑)。これを着けて元通りのペースで歩けるようになった日には、心肺機能が相当鍛えられていることでしょう。

このシート、他への応用も利きそうです。ただいま研究中。


2. ハーネスを追加

既存のハーネスは耳の上下を通る2本でした。これだとマスクを上へ引き上げる力が弱いため、頭を上下に動かしたり、口を開け閉めすると徐々に下へ引っぱられます。

そこでもう1本、ハーネスを追加しました。鼻の突端を上へ引っぱり、頭頂部を通るハーネスは首の後ろで首ベルトにフックで結合します。この仕組みは拘束防水マスク1号でも採用しており、効果のほどは把握済みです。

実装したところ、上向きの力が掛かるだけでなく、マスクを顔に密着させる効果がありました。均等な面圧で当てガーゼが顔に貼り付きます。また、マスクの上辺にあるパッドが顔にきちんと当たり、上へのエア漏れ(メガネが曇る原因になる)もかなり低減されました。

これを装着すると額の中央をゴム紐が通るので、外歩きする時はレインスーツのフードを被って隠しています。

フードを引き絞っても少し見えてますが。


3. 当てガーゼの素材を見直し

これまでマスクの内側には当てガーゼとして、紐を抜いた中国マスクを土台にして汎用のカットガーゼを6〜12枚ほど重ねていました。

中国マスク カットガーゼ

しかしカットガーゼを重ねる方法にはこのような問題がありました。

  • コスト
    洗濯するとヨレヨレになるので使い捨てにせざるを得ず、毎日取り替えるとコストがかさむ。
  • 吸湿特性
    ガーゼは湿気を吸うと呼気抵抗が大きくなるので、着けた時にちょうどいい息苦しさだとウォーキングの途中で絶望的に苦しくなる(右図)。調整が難しい。
息苦しさの変化

ガーゼはマスクのインナーに最適な素材だと多くの着用派マスクフェチが認めるところでしょう。ふっくらと息がこもり、触感も最高です。愛される理由のひとつは、呼気によって息苦しさが急上昇する特性をもつからではないかと思います。普通のマスクをマニアが着けると息苦しさが物足りなく感じられますが、当てガーゼはそれを補完してくれるわけですね。

この拘束防水マスクの場合、マスク自体がかなり息苦しく、また運動中に着けると湿気を帯びるのが早いので、息苦しさが途中で急上昇する特性はある程度抑えたいところです。

そこで、上のグラフにある綿ジャージを組み合わせてみました。
体育着のようなやわらかい生地です。自作マスクの裏地によく使ってます。
こんなふうにコーディネートしてみました。

構造図

ガーゼは顔に当たる表面だけに限定し、インナーの大半は綿ジャージに置き換えました。綿ジャージはわりと重い生地なので、マスクに近い側は軽い中国マスクを残してあります。

実物はこんなです。

普通のマスクに入れて安静にしてるぶんにはどの生地も大差ないように感じますが、気密性の高いマスクに入れて運動するとその違いが現れます。綿ジャージは同じ厚さのガーゼより密度が高いので最初は息苦しいですが、暖まった体や呼気から放出される水蒸気を含んでもさほど苦しくなりません。つまり、運動前にちょうどいい息苦しさにしておいても、後で地獄を見なくてすみます(笑)。

写真の綿ジャージは四角く切った生地をただ畳んだだけです。ネットに入れて洗濯も可能ですから、ランニングコスト(文字通り)の面でも助かっています。


4. 専用インナーの開発

上でご紹介した綿ジャージのインナーはただ畳んだだけだったので、立体マスクの凹面に敷くと多少でこぼこします。着けてなじんでくるとあまり気にならないものの、マスクの曲面に合わせた立体にすれば、もっと気持ちいい着用感が得られるのではないかと考えました。

そこで専用インナーを綿ジャージで作ってみました。

まずは型取りから。文字通りチラ裏ですね(笑)
マスクよりひと回り小さくしました。ふちの部分はマスクが直接顔に当たるほうが気密性が高まると思ったので。(マスクの裏側はゴム引き布)

展開したらこんな形でした。フリーハンドでマスクにフィットする形を一発で描くのは無理でしょうね。現物合わせして正解でした。ミシンで縫える厚さには限界があるので、2セットで1着分に分けました。それぞれ4枚重ねです。

ふちを縫って鼻筋を縫合したらできあがりです。

できあがり。所要時間は1時間ぐらいでした。
インナーなので縫い目が見えているほうを外側にします。

試着してみたところ、フィット感は格段に増しました。これまではマスクを着ける際、ぴたっと決まるまで何度か着け直しすることがありましたが、一発で決まる確率が増えました(笑)。

息苦しさについては、着けてすぐはほとんど同じ、しばらくして呼気でなじんでくるとインナー全体が圧縮されるためかマスクのふちが顔に強く貼り付くようになり、超息苦しくなりました。息を吐くことはできても吸うことができないことがあり、かるく命の危険を感じました(笑)。

平面のインナーは、周囲に寄るシワのおかげで空気の通り道が確保されていたわけですね…

効果は確認できたものの、ちょっと息苦しさを追求し過ぎました。
対策として、近日中にもう少し大きいモデルを作る予定です。

2010.5.3追記
インナーに関する"研究"はこちらに続きます。


5. スイムキャップの併用

着用派の方におすすめなのが、マスクを着ける際、何らかのフードを被ることです。マスクに「包まれる」感じが頭部全体に及び、マスクの着用感を高めてくれます。またフードの構造によっては、息が抜けにくくなり、息苦しさを増すことができます。

このコーナーでご紹介する自作マスクがプリーツ型メインの頃は、マスクに適したフードをあれこれ考え、β版を作ったことがあります。しかし立体型に移行してからは、マスク自体が高機能になったため、優先度が下がってしまいました(^^;)。

冬はプレイの際にスキーウェア(フード付)を着ることが多く、立体型マスクならそのフードで十分な「包まれ感」を楽しめるんですよ。
私はウォーキングの時メガネをしてます。レインスーツのフードを被るとメガネが曇りやすいです。マスク本体にいくら対策を施しても、頭部全体から発せられる水蒸気がフードの中に籠るとやっぱり曇ります。それを解決するため、頭部を包むフードを何か作ろうと思いました。

必要な機能はこんなところです。

  • 頭に密着した形で、水蒸気の発散を押し込める。
  • フードの面積はなるべく広いほうがいい。理想は目だけ露出した状態。
作りやすさを考慮しつつ構想をまとめたらこんな形になりました。

マスクのみ インナーフード(今回の構想) その上にレインスーツを着る

なんか「くのいち」みたいですね(笑)。
おっと、外歩きするんだから、音がちゃんと聴こえないとまずいですね。ただでさえレインスーツのフードで視界が利かないのだから、音が聴こえることは大事です。

耳を露出させる必要がありますね。それなら首の部分も省略して半球型にすればいいか、とここまで考えて気づきました。頭にフィットして半球型といえばスイムキャップじゃん(笑)。

私はゴムフェチなので、家には2,3個転がってます。水泳もしないのに(笑)。
あ、競泳水着も持ってます。もちろん女性用。

さっそく手持ちのキャップの中から黒いのをチョイス。

お見苦しい写真ですみません。

おー、マスクと一体感ありますね。フィット感、包まれ感も抜群。
この状態でレインスーツを着てフードを被り手袋をはめると、露出してるのは目だけという状態になります。ほとんどトータルエンクロージャーですね。これなら市販品でじゅうぶんです。

狙い通り、メガネの曇りはだいぶ軽減されました。
額の汗が目に入ることもなく快適ですよ。


というわけで以上、改良レポートでした。
ここに挙げた事以外にも、スポンジテープを使ってマスク内部の空気の通り道をコントロールしたりとか、日々チューニングを重ねています。同型のマスク(おかげさまで8個売れました)をお使いの方のご参考になりますでしょうか。今後も何か発見があれば追加していく予定です。

2010.4.18
2010.5.3

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