台湾風マスク2
さっそく改良

前回作った台湾風マスク1号は、「包まれ感」とフェティッシュな素材に満足しました。
しかし初めてということもあって、気になる点がいくつかありました。

その最たるものは写真1のような、側面のたるみです。

ここがたるんでると、正面から見た時にエラが張ってるようで見た目がいまひとつです。ここを改良し、よりフィット感を高めたいと思いました。

なぜたるんでしまったかというと、どこかでサイズを間違えたからですが(^^;)、それ以外にも原因があることがわかりました。

ネオ台湾マスク(私が勝手に付けた名前です)の特徴のひとつは、こめかみを覆う形になっている点です(写真2)。これを再現したのはよかったのですが、耳ひもの取り付け方はプリーツマスクと同じではダメだったんですね。

写真3はプリーツマスクの、耳ひもの取り付け部です。マスクのふちをバイアステープで覆って、その中にゴムをはさんで縫ってあります。写真は自作マスクですが、市販のプリーツマスクも構造は同じで、耳ひもはマスクの上下端に付いています。

こめかみは耳の付け根より上ですから、写真2のマスクの場合、耳ひもをマスクの上端に付けると写真4のようにA>Bという寸法になります。すると耳ひもが斜めになりますね。(円内)

このとき、ゴムはより縮まろうとします。その力がマスクをこめかみからずり下げ、たるませていたのです。

プリーツマスクなら両サイドはプリーツが何重にもなっていますから圧縮方向の力に強いのですが、このマスクのようにサイドが1枚ものだと、A>Bの影響は大きいようです。

また、ベクトルの分解のように、マスクを顔に密着させる力が最大になるのは耳ひもが(ほぼ)水平の場合です。斜めになっているとテンションが逃げ、耳ひもが痛いわりに密着しないマスクになってしまいます。

となると写真3のようにバイアステープの端から耳ひもが出る構造はNGですね。側面の中間に取り付ける必要があります。

見た目が良くて工作が簡単な取付方法はあるかな?

写真1 台湾風マスク1号
写真2 ネオ台湾マスク(拾い画像を加工)
写真3 プリーツマスクの取り付け部
写真4

…すいません、図を多用した割には大したこと書いてないですね(^^;)

今回のテーマはこの耳ひもの件と、セカンドワイヤーの導入、さらには生地の厚さと着用感との関係を把握する、という点です。

セカンドワイヤーって何? という方はこちらをどうぞ。

では制作過程をご紹介します。
セカンドワイヤーを入れるところ以外は、前回とほぼ同じです。

写真5 今回の材料。

マスク本体の材料は、左から順に

  • 表地:水色 ナイロン (さらさら)
  • 芯地:フェルト (ふかふか)
  • 裏地:水色 綿ジャージ (ふわふわ)
という3層構造です。前回とはべつの色にしたかったので、「自作マスク通販のコーナー」で取り扱っている生地の中から人気の高い水色を選んでみました。エナメルやゴム引き布など、フェチ性重視の素材も捨てがたかったですが、最終目標は通勤マスクなので、見た目普通な素材で一度作ってイメージを掴んでおきたいと思いました。

写真6 糸で仮留め。

材料を切り出したらまず重ねて、要所を糸で仮留めします(写真6)。ほんとは待ち針を使うのかもしれませんが、針が刺さっているのがどうも苦手なんですよ(^^;)。

縫う前にアイロンをかけておくと、生地どうしがよくなじみ、ずれにくくなります。

写真7 仮縫いしますよ。

全周を仮縫いします(写真7)。この縫い目より外側をミシンで本縫いしましたが、ナイロンやエナメルなど目の詰まった素材だとこの針穴が目立ってしまうので…

写真8 縫い目の位置関係

仮縫いは切り落とす部分を縫うべきでしたね。
裁縫を知ってる人には「当たり前だろ!」と言われそう…

写真9 本縫い途中。

仮縫いが終わったら、周囲をミシンで本縫いし、余白を切り落とします(写真9)。
下側は破線のところを合わせてからです。

その前に、上辺から2cmぐらいのところにはセカンドワイヤーを入れるポケットを作っておきます。W形の2本の縫い目がそれです。

…縫い目が輪郭と平行になってないですね(^^;)。曲線縫いは難しいです。大型トラックをバックさせるみたいに、どこで舵を切ればいいのか体がなかなか覚えてくれません(^^;)。

写真10 セカンドワイヤーが入る位置

セカンドワイヤーはここを通ります(写真10)。したがって白抜きの部分は左右一体で作る必要があります。それを展開したのが写真9の形です。

左右を合わせます。
中表にして仮縫いします。(写真11)
ミシンで本縫いし、余白を切り落とします。裏返すとこんな感じです。(写真12)
写真11 写真12
ふちにバイアステープを取り付けます。
左右辺→下辺→上辺の順に進めます。
写真13は左右辺に付けたところです。
下辺にも付け終わり、上辺は仮縫いまで進めたところ(写真14)。湾曲している輪郭にきれいに取り付けるのは手間がかかります。
写真13 写真14

写真15 写真14のアップ。

芯にフェルトを入れたのでふっくらとした感じですね。
しかもソフトな水色なので、ベビー用品というかおむつっぽいルックスになりました。
個人的にはこの風合い、大好きです(^^)

写真16 セカンドワイヤーの入口になるところだけ、縫わないでおきます。

ピンク色の染みは、勢い余ってぜんぶ縫ってしまわないようにするためのマーキングです。揮発性のチャコペンで書いてあり、24時間ぐらいで消えます。

ここまで形ができてしまえばほぼ完成です。
セカンドワイヤーを封入して写真16のところを縫合し、上辺のバイアステープの中にはノーズワイヤーを差し込みます。

写真17 ハトメを打ち込みます。

冒頭でご紹介した耳ひも取り付け位置の改良点が写真17です。

マスクの隅ではなく、途中に取り付けるためにこうしました。ここにゴム紐を通して向こう側でダマにします(写真18)。これなら完成後でも耳ひものテンションを調節できますね。

ダマがごろごろして痛いかな? と心配でしたが、試着したら大丈夫でした。

写真18 裏はこんな感じで。
ちなみにハトメ穴は写真19の工具で開けました。
これはロータリーポンチ(アナグラム禁止(笑))という道具で、布に丸穴を開けることができます。刃先を回転させるといろんなサイズが選べます。手芸店で1,040円でした。
写真19 ロータリーポンチ

余談ですが、以前、通販のマスクに寄せられるご要望で一番多かったのがこの点なんですね。自在に調節できるようにしてほしいと。

Ver.2では下辺を通るゴム紐を延長/短絡する(左写真)ことで対処しましたが、ハトメ + ダマならより簡単に調節できますね。これ採用します(^^) Ver.2.1ということで。



というわけで完成です。

写真20 台湾風マスク2号 (制作時間 : 4時間)

表面はさらさらのナイロンで、中はふかふか。感触良さそうです。

耳ひもはハトメ穴から出て、下辺のバイアステープの中を通り、反対側から出てます。

このマスク、ぽんと置いても形を保ってますね。フェルト入りで厚手であることと、セカンドワイヤーのおかげで、形状記憶効果が高いようです。こういう「形が出来ているマスク」は着けてから顔になじむのが早くていいです。

では、試着してみます。

写真21 大きさがわかるよう、頭のシルエットを残してみました。

おー、顔にぴったりのサイズ。これで帽子やジェット型ヘルメットでも被れば、これ以上覆うところがないぐらいの面積ですね。まさに台湾風。耳ひもの取り付け位置もOKです(2本が平行に伸びている)。サイドのたるみも解消されました。

セカンドワイヤーも効果ばっちりです。頬骨のあたりにマスクが密着するので、かなり息苦しくていいです(*´д`*)。前作では呼吸するたびにマスクがポコポコと膨らみましたが、それもなくなりました。通勤用に使うには大事です。一人でフガフガいってると怪しいですからね(笑)。

写真では表面がたるんでいるというか、中に余裕があるように見えますが、顔の凹凸により追従するようになったためです。ちなみに中にはインナーマスクを入れる予定です。綿ジャージやガーゼで作ったインナーマスクを入れれば写真20のようにぱんぱんに膨らむでしょう(^^)。

着用感は、顔全体がふかふかの生地で覆われる感じです。厚い生地を両手に持って顔全体にぎゅっと押し付けた感じというか。とにかく顔を覆う面積がプリーツマスクとは比べ物にならないぐらい広いです。ガーゼ好き、綿ジャージ好きにはたまりませんねー。

耳ひも方式なので「拘束防水マスク」シリーズのようにぎゅうぎゅう締めつけることはできませんが、通勤用として考えれば、これを着けて駅の階段を上ったりするので、これ以上だと酸欠になるかもしれません(笑)。ゴム引き布プリーツマスクでも結構やばいです…。

というわけで台湾マスク、2つ作ったところで外形や構造はほぼ満足いくものができあがりました。表地のチョイス次第で通勤用にもまあまあ使えるかな? と思います。

これ以上の息苦しさを追求し出すと「耳ひもを後頭部で縛る」とか「周囲にエア漏れ防止パッドを付ける」、さらには「鼻栓をする」「ボールギャグを仕込む」などの、台湾風とは呼べない魔改造になりますので(笑)、ここまでにしておきます。
着用感を追求していくと「拘束防水マスク」シリーズに限りなく近づきます(笑)

何かひらめいたら3作目を作るかもしれませんが、台湾風マスク、ここで一旦完結とさせていただきます。


補記

台湾風マスクを作るにあたり参考にさせていただいたサイト:
※台湾のほか、中国のサイトも含んでいます。

以下のサイトはアダルトサイトではなく、手芸系のサイトです。 以下のサイトはアダルトサイトではなく、バイク用マスクの宣伝動画です。


おまけ

台湾行きたいワン。
王心凌(シンディー・ワン)-honey【高画質】
ちょこっとだけマスクのシーンがありますね。

2010.8.28

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